小笠原レースのロールコール

4月24日19時のロールコールの様子。二見港と大村海岸間の先端にて。
4月24日19時のロールコールの様子。二見港と大村海岸間の先端にて。

外洋レースには、航海の安全を確保するために陸で待機するレース委員会との定時のロールコールは不可欠です。

小笠原レース2023の場合は、朝の7時と夜の19時の2回、レース艇から自艇の位置情報と乗員の安全、艇の状況等を報告する義務があります。⼩笠原レース 2023 通信規定では、

1. レース参加艇は、スタートからフィニッシュするまで、ロールコールにより艇の情報をレース委員会に報告すること。
2. 緊急事態に対処するため、レース委員会もしくはレース参加艇から全艇に対し救助・⽀援要請を⾏う場合があるため、全ての通信設備は、常に受信できるようにしておくこと。
3. 衛星トランシーバーおよびレース委員会の携帯は24時間ワッチしているが、接続できない場合は、時間を空けてから再度通話すること。
4. SI26の規定により、レース中のロールコールは、貸与する衛星携帯電話(衛星通信トランシーバー)により、以下の⼿順で⾏う。
① 衛星トランシーバーによるロールコール
定時にロールコールが成⽴しない場合には、ロールコールの最後に再度呼びかける
② 衛星携帯電話から、⼩笠原側レース委員会に電話
③ メールにより、contact@ogasawararace.jpに送信

とあります。(小笠原レース2023通信規程より抜粋)

小笠原で待機する実行委員は、上掲の写真のように電波感度の良い場所で衛星トランシーバーと衛星携帯電話、もしくはメールで各艇からの報告を受けます。

昨夜24日夜のように2艇がリタイアを報告した場合、レース委員会にも俄然緊張が走ります。小笠原レースの場合は、八丈島を越えると小笠原村父島まですぐに寄港できる島がなくなるので、今回のようにレースをリタイアした艇が無事八丈島に着岸するまでは、本当に祈るような気持ちでいます。また正確な情報を公式発表するために臨戦待機の時間が訪れます。

25日8時30分時点で、

GASPARD3は、クルーの方が負傷されたので治療の為リタイアされ、八丈島で診察を受けて軽傷とのことと報告がありました。

STARDUSTは、ブームの破損でリタイヤし現在八丈島に向けて帆走中とのことです。無事に入港されることをお祈りしております。

乗員全員が無事に家に帰るまでがヨットレースですので、リタイアは無念でしょうが、両艇長のご英断に敬意を表します。

下の写真は、今朝25日7時のロールコールの様子です。雨も降っていたのでウェザーステーション展望台でロールコールを行いました。

4月25日7時のロールコールの様子。ウェザーステーション展望台にて。
4月25日7時のロールコールの様子。ウェザーステーション展望台にて。

陸上にいる実行委員もまた、参加艇と同じくレースに参加しています。今回は外洋レースの裏側についてご紹介いたしました。

トップ艇は、着実にフィニッシュに接近中⛵️引き続きワッチ応援よろしくお願いいたします!

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